![]() Veronika Decides to Die Paulo Coelho (著) ブラジルを代表する現代作家、パウロ・コエーリョの作品。ロンプラのシューストリング南米版でもオススメになっていた。パナマシティのユースホステル、Voyagerで見つけた本。 裏表紙の文句はこんな感じだった。「24歳のヴェロニカは、若く美しく、ボーイフレンドにも不自由せず、家族からは愛され、充実した仕事にも恵まれていた。しかし、ある冬の朝、彼女は自殺をすることに決めた。睡眠薬自殺を決行したが、持ちこたえてしまい、精神病院で目覚めてしまった彼女は、あと数日の命だと告げられる。」 前に読んだ、Eleven Minutesに続いて、やっぱりがっかりさせられる、チープな女性向の本だった。。。(別に私は女性を差別しているわけではなく、作者が明らかに、読者対象を女性でかつチープな人間に絞っていることがわかるからこう書いているのです。) まず、ヴェロニカの恵まれた生活というものが私にはぜんぜん恵まれているようには見えない。 若く美しい → 若かったら誰だって美しい。 ボーイフレンド → クラブで出会った男ばかりで、さっさと用事を済ませた後は話すこともない男がたくさんいることは、惨めなことで、幸せなことではない。 家族 → 人生経験の少なさから、平凡な価値観を押し付ける親をもつことは、特に秀でて幸せな環境でもない。 充実した仕事 → 充実しているようには見えない。 彼女には親友と呼べる友達もいないようだ。 こんな人生、ぜんぜん幸せとは呼べないじゃん? しかし彼女は、現在が人生で得られる幸せの最高地点だと納得している。あとは下降するだけだから自殺しようってことだ。 私から見たら、とても惨めに見える彼女の人生だが、彼女も、きっとこの本の読者の多くも、「こういう人生が幸せな人生」と感じてしまうらしい。「そんなんじゃだめだ!人生もっと楽しいことあるぞ!」といいたくなる。 そして何よりも私が不自然に感じたのは、残りわずかな余命を告げられた彼女のことを、周りの人は、「彼女、死ぬんだわ」と扱うことだった。私は「でも、あなた達も、誰でも生きてる人は死ぬんですよ!」といいたくなる。しかし登場人物の全員が、あたかも自分は死なない人のような考え方をするのには、抵抗があった。 死と真正面から向き合うことの無いキリスト教文化圏の人たちには新鮮な内容かもしれないが、仏教国出身の私には、不抜けた内容だった。 ![]() ベロニカは死ぬことにした パウロ・コエーリョ (著) 日本語版 日本語訳は、訳が不自然とあまり評判がよろしくないようですが、英語訳の方は、不自然さは感じさせず、読み易かったです。224ページとかなり薄いので、さらりと読めます。英語で本を読むのは。。。と躊躇しているひとでも、この本の英語版なら気軽にトライできると思います。
【2005/07/13 07:54】
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